自分できちんと考えられるー自己肯定感を育む
最近の大学生や大学院生のなかには「新型うつ病」と診断される人が増えているようです。
今まで言われたとおりに勉強してきたけれど、急に主体的に学習することを求められ、戸惑い心を病んでしまうというものです。
「自分できちんと考えられる」という自信(自己肯定感)は、勉強の場面だけでなく、生きていくうえでも重要なことです。
自己肯定感を持った人間、自分で考える態度を育むためには、幼少期からの保護者の接し方が大切だと言われています。
その実践法をご紹介します。
1 子供が言ったことは「そうだね」と受け止める
たとえば、子供がネコをみて「ワンワン」と言ったからといって、それを否定してはいけません。
大人は往々にしてネコは「ニャー」でしょ!と言ってしまいます。
たしかにネコは「ワン」とは鳴きませんし、これは間違いだという結論を導きたくなります。
しかし、子供の心のなかには「ワンワン」で表現したい何かがあるのです。
それを「そうだね」と言ってあげる寛大さが必要です。
大人の都合で無視したり、否定したりせず、心から受け止めてあげることで、自分の理解や判断に自信を持たせてあげることが大切なのです。
2 理由+要求 を言わせるようにする
たとえば、子供が「アイスクリームを食べたい」と言った場合、すぐに与えるのではなく、「どうして食べたいの」と理由を聞くようにします。
そして「暑いから、食べたい」とか「お腹がすいたから、食べたい」というように複文を言わせるようにします。
本来「AならばB」という文を言わせたいのですが、子供には「前提と結論」という構図を理解するのは難しいでしょう。
したがって、「理由と要求」という形に変えてそれを言う練習をさせるのです。
それが定着すると「Aと聞けばBを発想する」という脳が出来上がり、その結果、Aと言えば、自分で考えてBをする子供になるということです。
いかがでしょうか。
履正館進学セミナーでは、自ら「考え」「学び」「行動する」ことを教育方針としており、自立学習を通じて、自らの成長を実感することを真のゴールと考えています。