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いい子を演じる「いい子症候群」の危険性

Blog post 022

 

いい子症候群

世間では大人の言いなりになる子や、大人の考えの枠から飛躍しようとしない子が「いい子」であり、自分の意思を堂々と主張したり、個性的な考えや行動をする子に「悪い子」というレッテルを貼りがちである。 

けれども私は逆だ。 
世間でいう「悪い子」に期待している。 
なぜなら、そういう子供こそ個性に溢れ、可能性に満ちた本当の意味の「いい子」だからである。 
 
「 HONDA」の創業者「本田宗一郎」の言葉です。 
 
 
「いい子症候群」とは、親が思い描くような「いい子」でいようとする子供のことです。 
「親に喜んでほしい」「親に認めてもらいたい」という気持ちから、親の言うとおりにしか行動できず、自分の意思を持てなくなってしまうのです。 
 
 
「いい子症候群」は早い人の場合、小学校低学年〜中学にかけて現れることがあります。 
幼い子供に多いのは、自分の髪を抜く、爪を噛むなどの自傷的行為や、学校で優等生でいることに疲れたり、逆に成績面などで「親に褒められない」というストレスから不登校に陥るケースもみられます。 
 
 
中学・高校に入学しても問題が解消されず、親と向き合うことができなかった場合、万引きなどの犯罪行為や学校でいじめの首謀者となるなど「親の前だけではいい子でいよう」とする行動が目立ちます。 
 
 
また、近年、就職活動時や社会人になってから「いい子症候群」であることがわかるケースも少なくありません。
「親や周囲から褒められる」ための行動を小さい頃から取り続けてきた子供は、社会に出て、個性や人間性、決断力といった「自分自身」が問われる場になって、「いい子」だけでは対応できず、つまづいてしまう事例が増えています。 
 
 
では、なぜ「いい子症候群」になってしまうのか。 
それは・・・ 
 
 
子供の行動に対し、「お母さんの言うことを聞きなさい!」「いい子にしなさい!」「どうして言ったことができないの!」など、親の気持ちを一方的に押しつけてしまう。 
 
 
他の子供と比較して「みんな上手にできるのに、どうしてあなたはできないの!」と残念な気持ちを顔に出してしまう。 
 
 
子供が一人で上手に洋服を着たり、靴を履けたりしたときに、できて当たり前という思いから、子供を褒めない、また、子供が関心のあることに興味が持てず、いい加減に対応してしまう。 
 
 
上記は、あくまでも傾向としてですが、 
 
・親の理想を子供に押しつける 
・子供の気持ちを理解しない 
・子供より親の気持ちが優先する 
・子供の気持ちを無視する 
 
というようなことが要因となっているようです。 
 
 
「いい子」「悪い子」の定義など、この世の中には存在せず、大人が勝手に判断し、勝手に選別しているものと思います。 
本田宗一郎が言うとおり、単なる「レッテル」を貼っているだけで、もともと「悪い子」などいないのです。