アメリカの「タイムアウト」という子育てテクニック
日本では子供を叱る場合「ゲンコツ」や「お尻ペンペン」、ときには感情的になって「大声で怒鳴り散らす」など、見慣れた風景だったように思います。
さすがに最近はあまり見かけなくなりました。
アメリカでは「子供を叩く(体罰)」のは、たとえ親であっても虐待として警察に通報されます。
大声で叱るだけでも精神的虐待とみなされます。
ですから、子供が問題行動を起こしそうになっても、親は決して声を荒げません。
逆にむしろ抑えた低い声、静かにドスの効いた声で子供に言い聞かせます。
それでも子供の問題行動が静まらない場合は、子供の耳元で「分かっているわね。あなたはタイムアウトよ」とつぶやきます。
子供にとって、これは「悪魔のささやき」に聞こえるのです。
タイムアウトとは、スポーツで試合を中断し作戦を練ったり、攻め方などを確認する時間のことですが、子育てでは子供を「他の場所に移して一人にさせる」というものです。
一人にさせることで子供に過ちを自覚させる時間を作るという子育てのテクニックです。
他の場所とは、必ずしも隔離された別の部屋とは限りません。
キッチンの片隅やリビングにタイムアウト用の椅子を設けるなどでもいいようです。
ようするに「一人になる」場所であればいい訳です。
タイムアウトには、いくつかの決まりごとがあり、
・一人にさせる時間は「年齢+1分」が目安
・子供を一人で他の場所に移すのではなく、
親と一緒に移動して親がそこから立ち去る方法
・タイムアウト後は、なぜタイムアウトにしたか
子供に説明する
たった数分のタイムアウトですが、子供にとっては気が遠くなるくらい長い時間に感じられ、また、親にとってはクールダウンする時間になるそうです。
ときに感情的に怒ってしまいそうになるときも、根底にタイムアウトの考え方があると、その後、子供と向き合って話し合うことができるようになるようです。
そういえば、昔、親に叱られて、真っ暗な「押入れ」に入れられたことがありました。 あれはタイムアウトのはしりだったのしょうか。(笑